はてなランチイベントの炎上について、参加した者として考えたこと

「イベントが炎上」なんてことは、次の案件のように、聞いたことはあったんですけど、想像上の生き物だと思っていました。

イベントを開催するという事は人の時間を預かるということ→あまりにも素人仕切りの【第22回東京ブロガーミートアップ】 : たのっちのぶろぐ by @tanocchi

東京ブロガーミートアップにつきまして

まさか自分が初めて参加したイベントが、炎上案件になるとは思っていなかったです。そのイベントとは、「はてな東京オフィスで「まかないランチ」を食べながら「エンジニアのスキルと給与の相関性」を考えませんか? 9/20ランチ会を開催(はてなTシャツのプレゼント付き!)」であり、問題の炎上案件は「はてなエンジニアランチの運営がクソだった」です。一応僕のレポは「はてなランチイベント行ってきました!(追記あり)」で、追記にこの炎上についても言及しましたが、この炎上案件について、もう少し考えてみたいと思います。

簡単に炎上案件について説明すると、「主催者のプレゼン内容が聞き手のニーズにぜんぜんマッチしてない、それでも主催者の営業がごりごりきた、さらになれなれしい態度をとられた後クソガキと言われた」という感じになると思います。僕の記事の追記でも書きましたが、クソガキ発言は実際にあったし、クソガキ発言は当然ダメですが、これはいろいろな不運が重なって発生してしまった案件かな、と参加した者としては思うわけです。

一番大きな問題は、僕も僕以外の人も指摘していますが、「なぜこの参加者は参加したのか」という点です。主催者のJapheegoはITエンジニアに特化した派遣求人サイトであり、正社員にはほぼニーズがない(登録はできるけど兼業禁止にあたるから多くの場合働けない)のに、なぜこの参加者は参加したのか。いや実を言うと、今回参加した人は、本来来てほしかったフリーの人はほとんど来ていなかったんですよね。これがそもそもの悲劇の始まりだったのではないかと思います。

なぜこういうことになったかというと、トークテーマが「エンジニアのスキルと給与」だけだったからだと思います。このテーマだと、「転職を目論んでいるけど今は正社員」という人が多数参加してもおかしくありません。「今の仕事を辞めたとしても、次も正社員」という人にも食いつくテーマですが、この層はJapheegoのターゲットではないんですよね。

もちろん、説明文には「フリーランスでの働き方に興味のあるプログラマを対象」「実際にフリーランスとして働かれている方や、フリーや派遣での働き方に興味のある方のご参加をお待ちしています。」と書かれており、一応「正社員で働き続けたい」みたいなひとははじくようには書いてあります。

しかし、正社員でも食いつきそうなトークテーマだったので、来てしまったということなのでしょう。例えば、このトーク以外に次のようなテーマのトークも用意しておけば、よりターゲットをうまく絞り込めたのではないかと思います。

  • 現役フリーエンジニアが教える、仕事をとってくる方法
  • フリーエンジニアが覚えておきたい、お金や手続きのこと
  • 好きな期間だけ働き、好きな時期に長期休暇をとる働き方

こういうテーマも加えておけば、Japheegoのプレゼンに対していい反応を返す人が多かったのではないかと思いました。これだと、「今は正社員だけどそろそろフリーでやってみたい」みたいな人も来るのではないかと思います。そういう人に対して、「フリーもいいけど、派遣という選択肢もありますよ」という流れにもっていけるのではないかと。

今回のイベントは、参加者の属性を読み間違ったとしか言いようがないです。はてなのまかないランチ、あのヨッピーも食べたはてなのまかないランチ、このランチがすべての軸をゆがませたのではないか、と大げさに言えばそんな感じです。

こういった、イベントの主催者と参加者のニーズがマッチしてない状況で、「まじめなITエンジニア男子参加者vsグイグイくる営業系女子主催者」というプロレスがあったというわけです。ITエンジニア男子も、もうちょっとイベントの趣旨を理解して大人の対応をしておけばよかったと思うし、営業系女子も「フレンドリーとなれなれしいは紙一重」ということを認識しておくべきだったと思います。

まぁでも、そもそも、ニーズがマッチしていれば、こんな悲劇は起こらなかったと思います。

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